絵本マニアのちょこままです。
木がテーマの絵本なんて面白くなさそう?ましてや植樹?
確かに花や虫みたいに華やかではないけど、世界のどこかで、年月をかけて静かに成長する木が、人の心や世界を変えていってるのも事実。
今回、絵本だけど、小さな子ども向けではない絵本を紹介します。
小学校低学年の子どもから高学年以上の子どもも、大人だって積極的に手にとって読んでほしい、問題提起絵本です。
木がテーマの絵本で植樹や環境問題を考えよう(小学生以上)
木がテーマの絵本にも色々ありますが、今回は、「木が無いところに、木を植える」という「植樹」に特化した絵本を取り上げました。
絵本ですが長めのものもあり、訴えて内容が深いものばかりです。
今回は、小学校以上(大人にだって)読んでほしい感動する木の絵本4冊を楽しんでください。
木を植えた男
・有名な絵本。小学校中学年以上向け。少し長い話。
・実話風だけど、フィクション。ただ、原作者の体験を元に20年以上かけて執筆した渾身の一冊。
フランスのプロヴァンス地方に、ひっそり暮らす男は羊飼いをしながら不毛の地にひたすら木の種を植えていました。
戦争や荒んだ人々の心と地道な男の行為を比較しながら物語が進みます。
読者は旅人と一緒に、何十年にも渡ってこの男が成し遂げた偉業に想いを巡らせます。
ワンガリ・マータイさんとケニアの木々
・ノーベル平和賞を受賞したワンガリさんの実話
・木にも様々な特徴があることを感じられる
場所はケニア。
知恵があるワンガリの元を次々に訪ねる貧しい女性たち。
食べ物がない人、炊事用の薪探しに何時間もかかる人、家畜の餌に困る人、野生動物や住む場所に困る人…それぞれに合った木を紹介し、一度は消えた木を植えることで国を変えた女性の実話。
小学生低学年までと中学年以上では理解の深さが変わりそうな本。
その手に1本の苗木を マータイさんのものがたり
・ノーベル平和賞を受賞したワンガリさんの実話
・柳田邦夫の翻訳。植樹による村、生活、社会の立て直しを絵本で学ぶ。
ケニアの農村で育ったワンガリ。5年間留学し、故郷に帰ってきたワンガリは、自分達の食べ物を育てる畑をなくした村の変化に驚きます。
売るための作物を栽培し、食べ物は店から買う…。森林伐採によって貧しい暮しに不満を訴える人々に、ワンガリは、木を植える事(植樹)を呼びかけます…。
木のすきなケイトさん
・「バルボア公園の母」と呼ばれるようになる女性の実話
・砂漠の町「サンディエゴ」を、緑の美しい街に変えた話。
1860年代のケイトが育った時代、女の子は「科学の勉強なんかしなくていい」と言われる中、ケイトは大学で土や虫、植物や世界の木について勉強します。
働き始めたのは砂漠の町、サンディエゴ。
人々が「あんな場所に木なんか育つはずがない」という中、 砂漠でも育つ木を見つけサンディエゴを緑の町に変えました。
それにしても、ヤシの木のイメージがあるサンディエゴ、昔は砂漠で木が無い(?)場所だったなんて驚きでした。
木を育てる絵本のココに感動!
人は、何のために木を植え、植樹をするのでしょうか。
・森を守るため
・木を切る代わりに新しく植える
・景観が良くなるから
・何かの記念に植樹する。(記念植樹)
理由は様々です。
でも、世界には「植樹」によって、飢えから脱出したり、いがみ合いがなくなったり、暮らしが豊かになったり、人が憧れて住める土地になったりする話があるようです。
木が育つには途方もない時間がかかります。
一日では効果を感じることさえできません。
人工的に育てる場合は、どの木がその地域の気候や特徴に合っているか知る必要もありますし、なにより根気や労力が必要。
環境問題や経済面における森林開発との兼ね合いも難しいところです。
戦争のような瞬時に街や森を破壊してしまうものに巻き込まれないこと、巻き込まれてもまた植え直す人々の存在も重要です。
「すぐには成果が出ないことを一つひとつ積み上げることによって、長い目でみるととてつもなく大きな成果が出る」
ここが感動のチェックポイント!
「継続は、力なり」ですね(^^)。
まとめ
今回は、植樹のストーリーに絞って「木そのもの植えることの意味」や、経済・環境問題について考えてみるきっかけになる本を取り上げました。
何かを感じることができる一冊を紹介できたなら嬉しいです。