BCGは接種後、衣類等がつかないように気を付けながら「自然乾燥」をさせます。
でも、乾燥する前に患部を触ってしまったら??体験談から調べたことをまとめます。
BCG接種後の自然乾燥を待つ意味
赤ちゃんの時期、特に1歳半までの間に受ける予防注射は多いですよね。
BCGは、そんな赤ちゃん期に打つ代表的な予防接種の一つですが、接種直後、他とちょっと違う点があります。
それは、接種した部位に塗られたワクチン液が自然乾燥するのを待つことです。
四種混合やHib(ヒブ)、小児用肺炎球菌などは、注射針から接種したらすぐ小さな絆創膏を貼ってもらうのですが、BCGの場合は異なります。
BCGはいわゆる「ハンコ注射」です。
その方法は、接種部位を消毒して、消毒液が乾いてから薬液を塗り、そこに9本の針がついた生け花の剣山ような注射(スタンプ)を2回、ぎゅっぎゅと腕に押します。
その薬液が自然乾燥するまで待つのです。
わが家の末っ子(0歳)の接種後には、乾燥させるときも「OKが出るまで注射したとき同様の体勢維持」の指示がありました。「衣服につかないように」「触らないように」ともいわれましたが、3/4ほど乾いたところで、子どもが泣き出したので、腕の箇所は触らないように少し立ち上がってあやしていたところ、看護師さんが飛んできて、「ママ!指示があるまで座っていて!絶対に触っちゃダメなの。それ、結核菌だから!」
BCGワクチンが乾く前に触れてしまったらどうなるの?!
正直、ぎょっとしました…。
いや、BCGが結核の予防接種だということは知っていましたし、もちろん余計な雑菌が入らないように患部には、衣服も私も赤ちゃん自身も触れないようには気を付けていたのですが、「赤ちゃんはともかく、触っちゃうとママも危ないかも」とのこと。
頭の中で、
(↑注:新選組一番隊長。結核によって亡くなったといわれています)
あとで調べたところ、乾燥前に衣服が触れてしまったら、その衣服を「個別に丁寧に洗う」、「漂白する」ことがあるようです。
医療機関に相談すると「衣類を捨ててください」と言われた方もいるそう(えぇ~、本当に!?)ですが、捨てるまではしなくてよいという考えの方が主流派のようです。
BCGは菌を弱めているので、「日光に当たると死滅する」し、「接種直前の消毒が乾いていなければやはり死んでしまう」ようなので、ワクチン液がどこかにつくことについてはそこまで神経質にはならなくてもよさそう。
ではなぜ、この対応になっているかというと、衣服や手などで患部を触ってしまうと、「衣服や手についた雑菌が原因で、赤ちゃんが化膿を起こしたりなどが心配」というのがこの「自然乾燥するまで触ってはダメ」の主要因のようです。
そう、ママじゃなくて、赤ちゃんの身体の心配から、「自然乾燥」といっているようです。
生まれたばかりの赤ちゃん、絶対に感染症なんて起こしてほしくない!!
万が一、ママにワクチン液がついた場合の感染リスクは分かりませんでしたが、とにかく触らないに越したことはなさそうです。
BCGとは
そもそも結核とは、なにでしょうか。厚生労働省のホームページでは次のように説明があります。
結核は、結核菌という細菌が体の中に入ることによって起こる病気です。
結核菌は主に肺の内部で増えるため、咳、痰、発熱、呼吸困難等、風邪のような症状を呈することが多いですが、肺以外の臓器が冒されることもあり、腎臓、リンパ節、骨、脳など身体のあらゆる部分に影響が及ぶことがあります。特に、小児では全身に及ぶ重篤な結核につながりやすいと言われています。
厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/bcg/index.html#Q01
かつては、日本人の死亡原因第一位の国民病がこの「結核」だったそうです。
BCGは、そんな子どもの結核予防のワクチンです。素人なりに調べてみると、次のことも分かりました。
結核予防の効果は約15年ほどといわれているようですが、成人の接種には予防効果はないとされていて、むしろ「局所反応が強まったり、傷痕がケロイド状になりやすい」などのデメリットがあり、接種はできないそうです。
新事実。ずっと有効というわけではないんですね…。
(インフルエンザのワクチンよりは効果は長いけど…)
集団接種から個別接種への流れあり。周りの注射と自分の注射は違うかも、と心得る!
今回のBCGは、予防接種の際にはいつもお世話になっている、かかりつけの医院でうけました。
BCGは、集団接種というイメージだったのですが、どうやら、ここ数年のうちに個別接種に切り替える自治体が増えてきているようです。
皆さんの自治体はどうでしょうか。私の場合、上の子ども達の時は集団接種だったのですが、今回、市から送られてきた案内も「個別接種」になっていました。
言い訳をすると、集団接種だと比較的広い部屋にみんな同じように座って、子どもが泣いてもあまり動かずに自然乾燥を待っていたかもしれない(←すでに記憶があいまい(汗))のですが、
今回は個別接種で、
①個室に一人だったことと、
②いつもの予防接種とは違う「自然乾燥」の接種後の対応に、ちょっと違和感を覚えつつ、私の気が緩んでいたのだと思います…。
以後、指示には意図があることまで酌んで、しっかり守ります…。
その後の注射痕は、消えないかもしれないけれど、きっと薄くはなります!
BCGは、うっすら注射痕が残ったりすることが有名です。
打った直後はほぼ痕なんか見えないのに、数週間経ってから注射痕がはっきり見えて痛々しい感じに(汗)
その後、まただんだん見えなくなっていくという経過をたどります。
今回は接種直後なので、末っ子の注射痕はまだ分かりませんが、小1のお姉ちゃんにはまだ光のあたり方によっては、キランと光る18個の痕が残っていました。でも、4歳のお兄ちゃんは…「ん?見当たらない」と、なんとなくここかな?という場所はあったものの、全然わからなくなっていました。
人によるんだろうなぁ。
ちょっと痛々しそうなのもありますし、見栄えもあるので、できれば注射痕は見えなくなるといいなぁ。
(女の子だとなおさらかな。)
注射の絵本紹介『ちゅうしゃなんかこわくない 』~ぼくだけじゃない、ほんとうはあいつもこわがっている
タイトル:『ちゅうしゃなんかこわくない』
今日は注射の日だけど、ぼくは注射なんかだいっきらい。でも、注射の順番を待つ間、あいつがそこにいたから怖くないもんと強がってみせる。でも、本当は怖い。どうせ打つなら、痛くない注射の国にいきたいな、とぼくのきもちが逃げ出した…。
予防注射を受ける前、ドキドキしたなぁ。順番待ちの間は逃げ出したい気持ちと戦っていたなぁ。そんなことを思い出しながら読みました。うちの場合、子ども達は、診療室から脱走しようとします(笑)。主人公のぼくは、最後は腹をくくって打つけれど、「これができるのはいつかなぁ」と思いながら読みました。これからインフルエンザの予防注射の時期。この絵本を読んでみようかなと思います(笑)。
\注射前に子どもに読み聞かせたい注射の絵本/