小学2年生の時、娘が初めてパパとカナヘビを捕まえて帰ってきて以来、わが家での飼育数は増え、現在では1年以上にわたって2匹のカナヘビと1匹のニホントカゲを自宅で飼育しています。
カナヘビやニホントカゲの飼育を中心的に行うのは、現在小学生の娘。
わが家の生き物係です。
飼育ケース内やエサなどで親の助けが必要な時は助けますが、基本的に子どもが飼育しています。
今回、くどくなるので「カナヘビ」とだけ書いていますが、「ニホントカゲ」の飼い方も基本的に同様と考えて良いです。(わが家ではカナヘビとニホントカゲが同居しています)
カナヘビとニホントカゲの違い
カナヘビとニホントカゲについて簡単に説明します。
カナヘビは蛇ではない!カナヘビの名前の由来に2つの説
カナヘビは、名前に「へび」とつきますが、「ヘビ」とつくけど「トカゲ」の仲間です。
カナヘビの名前の由来については、大きくわけると2つの説があります。
「可愛らしい」という意味で「かなへび(愛蛇)」と呼ばれたとか、土色(金色)の身体をしていることから「かなへび(金蛇)」などいわれています。
カナヘビもニホントカゲも共通点は多い
ニホントカゲもカナヘビも公園や庭で日光浴をしているところを見かけることがありますね。
変温動物なので、外の温度が上がると自分の体温もあがって活動的になります。
カナヘビもニホントカゲも、危険を察知すると「自切(じせつ)」して、しっぽを自分で切り離します。
また、そのしっぽは生え変わります。
カナヘビもニホントカゲも共通点は多く、飼育環境や餌も同じで大丈夫そうです。
カナヘビとニホントカゲの違い
カナヘビやニホントカゲは、しっぽが着れていない状態で体長約20㎝くらいのものが多い印象です。(大人だと15㎝~大きいと27㎝くらいになるものもいるようです。)
ざっくりカナヘビとニホントカゲの外見的な違いをいうと、表のようになります。
カナヘビ | ニホントカゲ | |
体 | 茶色、お腹は白/黄色 | 茶色(オス)、黒(メス) 子どもはしっぽが青っぽい |
鱗 | 一枚一枚ハッキリした竜のうろこのよう ザラザラ、光沢なし | 触った感じはつるつる、 光沢あり |
おすすめ絵本『てのひらかいじゅう』-カナヘビやニホントカゲの特徴を写真で解説した絵本
せっかくカナヘビを飼うなら、カナヘビとニホントカゲ、そしてヤモリの違いを詳しく大きな写真で紹介している『てのひらかいじゅう』という絵本を手に取ってほしいと思います。
この3種の身体、足、鱗、産卵場所などの違いが幼児でも見て分かるように書かれています。
また、最後に飼い方(見つけ方、近寄りかた、捕まえ方、もちかた、冬眠や産卵後管理)などについても触れられているので、情報を探している方はチェックしてみてください(^^)
カナヘビもニホントカゲも環境によっては約10年生きる⁉
カナヘビの寿命は約7年、ニホントカゲの寿命は約6年くらいのようですが、どちらも10年以上生きる固体もいるそうです。
どんな生き物でもそうですが、飼育環境下だと外敵は少ないものの、寿命は飼育環境に大きく左右しそうですね。
カナヘビやニホントカゲ飼育は冬眠させないのが基本!
カナヘビやニホントカゲを飼育する場合は、冬眠させないのが基本のようです。
常に飼育ケース内を温かく保っていると、カナヘビもニホントカゲも冬眠はしません。
冬眠をさせない理由は、室温・湿度管理、エサの用意が難しいからです。
室温湿度だけなら、定期的な霧吹きや観察でなんとかなるかもしれないのですが、爬虫類が冬眠から目覚めるタイミングがいつか分かりにくいこともあり、冬眠から目覚めたのか、まだ眠っているのか分からない状態でエサをタイミングよく準備するのは至難の業…。
カナヘビやニホントカゲは冬眠させなくても大丈夫なので、冬場は温度が低くなりすぎないように飼育環境は整える必要があります。
カナヘビの飼い方【基本】
基本的なカナヘビの飼い方を紹介します。
基本的なカナヘビの飼い方(ニホントカゲも同様)
① 飼育ケースの中には土を敷いて、隠れ家と水飲み場を設置して、餌やりをします。
② 体温保持と食欲を持たせるため、日光浴の代わりとなる「バスキングライト」(赤外線を含んだライトで熱を出す)を設置します。
③ 時々、野外にケースを移し、日光浴をさせる
(週1,2回、1時間ほど。暑くなり過ぎないよう、午前10時には室内に戻したい。骨や鱗の成長に紫外線も必要なため。)
教科書的に書かれているのはこんな感じです。
経験上のカナヘビの飼い方-夏限定飼育ならバスキングライト不要!?(ニホントカゲも同様)
では、教科書的な話以外で、わが家の経験上の話をします。
バスキングライトとは、赤外線を含むライトで、周りの熱で自分の体温を高める変温動物の爬虫類には欠かせないものです。体温を高めないと食事もなかなかとってくれません。ちなみに、太陽光には赤外線も紫外線も含まれます。
でも、バスキングライトって割と高価なんです。爬虫類専用の赤外線ライトの電球と専用のソケットを併せると設備に3000円以上かかりますし、赤外線と紫外線が同時に照射できるものになると電球だけで5,000円ほどします。その他電気代という維持費もかかります。
でも、経験上、「時間によっては日光も当たるけど、日陰にもなるような室内」に飼育ケースを設置し、飼育するのが夏の間だけなら、カナヘビやニホントカゲの飼育にバスキングライトは不要です。
ただ、気を付けたいのは温度です。
カナヘビやトカゲは30度前後が適温とされています。
爬虫類専門店のスタッフさんに聞いた話によると外気温が20度を下回り始める時期になると、小型爬虫類は冬眠の準備に入り始める個体が多いらしく、その時期に外に逃がしても生き延びられない可能性が高い、らしいです。
東京郊外に住んでいるわが家ですが、11月には外気温が20度を下回る日がかなり出てきました。餌になる虫もガクッと減ります。
あまりお金をかけずにカナヘビ飼育できる夏の時期の参考までに東京の平均気温(2020年-2021年)を表にしました。
【東京の平均気温】
月 | 平均気温(最高気温/最低気温) |
5月 | 23度/15度 |
6月 | 26度/19度 |
7月 | 30度/23度 |
8月 | 31度/24度 |
9月 | 27度/20度 |
10月 | 22度/15度 |
11月 | 17度/9度 |
わが家のカナヘビ飼育に用意したものを紹介
最善ではないかもしれませんが、一年を通してカナヘビ飼育しているわが家の場合、用意している設備は下記のとおりです。
①飼育ケース
②土
③隠れ家になる石
④水入れ、霧吹きスプレー、ピンセット
⑤バスキングライト関連一式
⑥ヒーター不使用(保温にダンボールを利用)
⑦室温湿度計
⑧(オプション)飾りのグリーン(植物)や小物
⑨餌
①カナヘビ飼育の飼育ケースの大きさの目安は?
小型トカゲ類は、体調の2倍以上の広さがあるケースが目安だそうです。
わが家は複数飼育(カナヘビ2匹、ニホントカゲ1匹)なので、鈴木製作所の特大サイズの飼育容器(プラケース:幅43cmX奥行35cmX高さ27cm)を用意しました。↑
バスキングライトでプラスチック部分が溶けてしまわないか心配しましたが、暖かくはなるものの溶けはしませんでした。(バスキングライトは近づけ過ぎないようにケースに対して少しななめから照射するように設置しています。)
\予算があえば爬虫類専用ケースも!/
\爬虫類専門店でよく見かけるケース/
カナヘビ飼育の土は「ウォールナッツサンド」
土は色々悩みましたが、わが家は最終的にビバリアの「ウォールナッツサンド」に落ち着いてリピート利用しています。
「園芸用の土に生体を飼うのは残留農薬の問題もあるので避けた方が良い」という誰かのブログを読んで最初から選択肢から除外しました。
一方でカナヘビをたまに見かけるわが家の庭(?)の土を使うのも避けました。そもそも他の虫の混入も考えられます。
カブトムシも飼育していたので腐葉土にしたこともありますが、カビやコバエも湧きやすく断念しました。
そこで出会ったのはこの爬虫類専用の「ウォールナッツサンド」です。
爬虫類・両生類専用に土であること、クルミの殻を粉砕して作っている天然素材であること、万が一食べても無害なこと、燃えるゴミとして捨てられることが決め手になりました!
カナヘビ飼育の隠れ家にはロックシェルターを利用!
カナヘビの隠れ家としては、こんな感じのロックシェルターを2種類用意と、金魚用の土管を入れています。
他にも彩りを考えてグリーンや木の枝を入れて隠れられる場所を数か所確保しました。
日光浴も好きですが、カナヘビもニホントカゲもよくシェルターで隠れています。
ニホントカゲは土を掘ったり、水受け等の下に丸まって隠れることもありますよ(^^)。
流木で味を出したり、カナヘビの遊び場を作っても楽しそうですね。
カナヘビ飼育の水入れ、霧吹き、ピンセットは100円ショップで購入!
わが家の水入れは、100円均一で買った陶器の水入れです。
大きさとしては、醤油皿程度でしょうか。
小型タッパーを利用していたこともありますが、後述する生餌のコオロギが溺れたり、水が少し古くなっても子どもに放置されることがあったので、「蒸発するからこそこまめに面倒をみなくてはいけない」小さめの容器を使っています(^^;
ちなみに、ちょっと深めの入れ物だと生餌コオロギが溺れてしまうこともあるので、対策として平べったい3㎝程の小さな木(木のチップ)を水に浮かせてコオロギが落ちた時の足場を作っていました。
霧吹きスプレーもピンセットも100円ショップです(笑)。
\ロックタイプの水入れもあります/
カナヘビ飼育に使用中のバスキングライト一式はEXOTERRAシリーズで揃えた!
わが家の場合、夏に捕まえたカナヘビに当初バスキングライトは設置していませんでした。
でも、気温が低くなってきた秋、爬虫類専門店で色々聞いて購入したバスキングライト一式は下記の通りです。
・バスキングスポット ヒートグロー75W(赤外線照射の電球)
・グロースタンド (電球をはめるスタンド)
・イージーグローサーモ(設定温度に自動調整)
トカゲマークが目印のジェックス社のEXOTERRAシリーズで全てを揃えました。
3点セットで総額7,000円超です。
爬虫類の目は人間と違い、赤外線の赤い光は見えにくいようです。そのため、昼夜問わず飼育ケース内を温めることができるとのことでした。
「イージーグローサーモ」は、設定温度(30度)を下回ると温かくなり、設定温度を超えると自動的に電源が切れるようにできる優れものです。
冬場は赤いランプがついていることがほとんどでしたが、春・秋など日によって気温差がある時も多いに役立ちました。ダイヤルを回すだけで簡単に室温調整もできます。
本来、赤外線ランプは、ジェックス社のEXOTERRAの「サングロー」(紫外線を照射)と併せて使うことがおすすめだそうです。ただ、冬場でも日光浴が出来る場所に飼育ケースを置いていたこともあり、サングロー(紫外線ランプ)無しでも脱皮不全などもなく一冬越せました。
(状況によってサングローも用意が必要かもしれないのでご注意くださいね。)
カナヘビ飼育のヒーターは不使用!保温にダンボールで対応
カナヘビ飼育に、床に敷く爬虫類用のヒーターを飼育ケース内で部分的に使っている人も多いと思います。(一般的には赤外線ランプとヒーターを使うことが多いかもしれないくらいです)
でも、他にも電気器具を使用する生き物等を同じ部屋で飼っていて、コンセント数も限られていることもありヒーターとバスキングの優先度はどちらかで悩みました。
コンセントやコストの関係からヒーターなしでも飼育できる可能性がある話を爬虫類専門店で聞き、わが家の場合は爬虫類用ヒーター無しで、カナヘビたちを弱らせることなく一冬越させることが出来ました。
カナヘビの飼育ケースを設置しているのが金属製の工具棚(?)だったので、2重にしたダンボールを広めにケース下に敷いて底冷えを防ぎました。また、特に寒い時期はダンボールでケースの周りの少し囲いを作って対応しました。(火事になったら大変なので、赤外線ランプに近づけ過ぎないように要注意です!)
【爬虫類用ヒーター】
\買うならこんなものがおすすめ!/
カナヘビ飼育の温湿度計は人間用を利用
カナヘビの飼育ケース内の室温が適温(30度前後)になっているか、一目でチェックできるようにカナヘビがよく動き回る地面に近い部分の「室温&温度」が計れる温湿度計を設置しました。
爬虫類飼育用もありますが、室温と湿度が一緒になっているものはなかったので、人間用の温湿度計を購入しました。
わが家では自立する温湿度計を、バスキングライト用の(イージーグローサーモの)温度センサー近くに置きました。
\爬虫類用温度計/
カナヘビ飼育のケース内の飾り(グリーンプランツや小物)は好みのものを!(オプション)
カナヘビ飼育をするとき、「グリーンプランツ(実際の植物や偽物の植物)」などがあれば、ケース内が少し華やかになります。
100均などで買えるプラスチックの偽物のグリーンもあったのですが、「本物の植物を入れてあげたい」という娘の意向もあり、ダイソーで葉っぱ中心の小さめの植物を購入しました。小さなブリキのバケツ(同じくダイソーで購入)に植え替えて設置しています。
また、飼育係の娘は、小3になり使わなくなった「シルバニアファミリーの家具」や「キラキラ小物」をケース内に設置しています(笑)。
最近は、100均ダイソーでブランコもゲットして設置しました。
河原に行った時に拾ってきた流木も、鍋でグツグツ煮沸消毒してからケース内に入れて使っています。
カナヘビ飼育の餌はコレ!
エサについては、コオロギと人工餌を使い分けています。
次の項目で詳しく話していきますね!
【餌】カナヘビを捕まえたらすぐやること
飼育ケースに土や隠れ家や水などの飼育環境がとりあえずあっても、捕まえてきた直後から餌には困ると思います。
まずは、自力で捕まえられるなら餌を確保しましょう。
難しければ、ペットショップなどで生餌を探してみましょう!
生餌の取り扱いがあるペットショップとないペットショップがあります。
(え、こんなところに売ってたの?という場所でひっそり売られているコオロギ(生餌)もいたので、店員さんにコオロギがあるか聞いてみた方が早いです。)
こんなことをいうと、そればかりになると困るのですが、経験上カナヘビは壁などについた水からペロペロと水分を補給して3,4日餌無しでも案外平気だったりします。
その間にどうやって餌を確保していくかの見通しを立てて、エサを確保しましょう。
捕まえた直後のカナヘビは、人工餌は食べない可能性が高いです。まずは生餌を優先的に検討してみてください。
【餌】カナヘビが餌として食べられる虫、食べられない虫
カナヘビはその大きさからいって食べられる虫と食べられない虫があります。(ニホントカゲも同様)
また、「生餌」(生きている虫)が基本です。
エサが既に死んでいる場合、ピンセットで10分ねばっても食べてくれない可能性が高かったです。
(虫の動きにカナヘビも反応するようです)
さらに、カナヘビによっては、一般的にエサとされているものをよく食べてくれる個体と、食べてくれない個体があります。(カナヘビだって好き嫌いします)
わが家で色々試したエサを紹介します。
➡カナヘビは、1.5㎝くらいまでのバッタ類の幼虫、コオロギの幼体をよく食べます。
・コオロギ(できれば全長1㎝いないのもの。2㎝超えると食べない。)
・蛾(羽を広げた横幅で約2㎝くらいまでの小さなサイズ)
(おそらくシジミチョウくらいなら食べるが、蝶は娘の意向であげてません(笑))
・蜘蛛(歯があからさまに見えているものは食べないことも)
・蚊
・ミールワーム(大きいものは、1㎝くらいに切って…。私は苦手なので使用せず(汗)
・ワラジムシの赤ちゃん(赤ちゃんワラジムシなら食べる個体もあります)
・小さなバッタ
・バナナ虫(ツマグロヨコバイ/食べないこともありましたが…)
➡カナヘビは、歯が強い虫、体が硬い虫、大きめの虫は食べない傾向がありました。
・蟻(身近なありには興味を持ちません。アリには噛まれるのだそうです。)
・ダンゴムシ(殻が硬いのか、見向きもしません)
・テントウムシ
・ガガンボ(成虫。わが家では吐き出しました)
・その他、3㎝を超えるような大きな虫
(大きなミールワームや成虫のバッタ・カマキリ・トンボはわが家では食べませんでした。)
ミールワームは栄養があまりないのでおやつ程度と聞きます。
大きいカマキリだと逆にカナヘビに襲い掛かってくる心配もあると思います。
バッタ類やコオロギ類の2㎝を超えない程度の幼虫は、主食として食べてくれます。
【餌】カナヘビに餌をやる頻度や量は?
爬虫類専門店のスタッフさんの話では、カナヘビ(やニホントカゲ)の餌は、毎日あげなくても、2,3日に一度、カナヘビ1体に対して1,2匹の生餌(コオロギ)を与えれば大丈夫です。
でも、わが家の場合、子どもが餌をあげ忘れてしまうことも時々あったので、基本的に1日1匹ずつ(を目指していました。(毎日の餌やりを忘れても、生きていけるため(汗))
後述しますが、レオパブレンドなどの人工餌だと、1粒ずつ/日を目安にしていました。
【餌】カナヘビが食べるコオロギのサイズはSSサイズ、なければSサイズがベスト
ペットショップ等に行くと、様々なサイズの生餌用のコオロギ(イエコオロギやデュビア含む)の幼体を購入できます。
店によってサイズ感が多少違うのですが、カナヘビ(ニホントカゲ含む)が食べるコオロギのサイズは、SSサイズなら確実で、SサイズもOKです。
完全に私の感覚ですが、店舗販売のコオロギのサイズはこんな感じです。↓
・コオロギのSSサイズ:体長1.2㎝程度まで
・コオロギのSサイズ:体長1.2㎝~2㎝程度
・コオロギのMサイズ:体長2㎝~3㎝程度
だいたい、SSサイズやSサイズのコオロギで、20円~25円/匹で販売されているようです。
わが家では30匹を一括購入しています。
カナヘビ2匹+ニホントカゲ1匹の計3匹の餌として、2週間は持たない印象です。(この間の餌は全てこのコオロギ)
【餌】カナヘビの餌にするコオロギの飼い方
生餌を活かしておく必要があるので、生餌用の餌も入手しましょう!
ペットショップや爬虫類専門店では、コオロギの餌も売っていると思います。
生餌用コオロギに必要なのは、プラスチック製の虫かご内に、「水飲み場コーナー」「餌コーナー」「隠れ場所」です。(成虫コオロギによる繁殖を考えていない限り、土は不要です)
コオロギはジャンプするので、20㎝以上高さがある蓋つきケースが飼育しやすいです。(隠れ家として卵ケースやくしゃくしゃの紙などを入れますが、そこを足場としてジャンプすることもあります。)
また、コオロギは、水に溺れるので小皿に水を入れるのは避けた方が良いです。
お化粧用の脱脂綿(100均でOK)などにたっぷり水を含ませて設置する「水飲み場コーナー」と、コオロギ用の餌を撒く「餌コーナー」(直置きもOK)を作ります。
ちなみに、コオロギを生餌用に飼育ケースから出す時は、紙コップ等の口を一部変形させてプラスチックケースの壁とコップで挟み込むようにすると、簡単に取れます。(そのままピンセットで捕まえようとしても素早くてなかなか難しいです(^^;
【餌】カナヘビの餌にするコオロギの捕まえ方(自己流だけどおすすめ)
カナヘビの生き餌は、時間と気力があれば夏場は自力で捕まえることができます。
コオロギは捕まえたと思っても入れ物からジャンプするので、ジャム等が入っていた小型の空き瓶に少しだけ水を張っておいて、コオロギを捕まえたら瓶に入れて蓋を閉めると、ジャンプして逃げられることが圧倒的に少なくなります。
小さな蛾なども、瓶に入れて蓋を閉めて少し振ると逃げ出される可能性は減ります。
長時間入れっぱなしだと生餌が死んでしまうので、虫捕りの間だけの応急処置としてはおすすめです。
【餌】生餌は必ずしもピンセットで口元に運ばないでOK!生餌ならケース内の置き餌でも自分で食べる!
「餌はピンセットで与えます」というカナヘビの飼い方の一文も見ますが、生餌なら「置き餌」ができるので、必ずしもピンセットは必要ありません。
コオロギなどは、ピンセットでつまんでいる間にバタバタして足が取れてしまうこともあるので、わが家では「置き餌」として、カナヘビの飼育ケース内に放し飼いにしています。
少しカナヘビの方にコオロギを誘導すると、コオロギに気づいて食べてくれますよ!
ただ、蛾は、ケースの上に止まってしまうこともあるので、ピンセットが良いかもしれません。
また、ミールワームや蜘蛛もプラスチックケースをよじ登るので、与えるならピンセットか、置き餌としてカナヘビが食べるのを見届けるかです。(カナヘビの好みなのか、ミールワームはわが家では食べなかったため、もう餌としては使っていません)
人工餌の場合は、基本的に口元に持って行った方が食べてくれる印象です。
【餌】カナヘビは生餌(昆虫)以外に人工餌も食べる!わが家のおすすめは「レオパブレンド」
わが家では、生餌としてのコオロギの他、メインはレオパブレンドを使っています。
レオパブレンドは、カナヘビやニホントカゲの人工餌としても使えます。
(食べてくれれば、ですが^^;)
レオパグレンドは、アメリカミズアブ幼虫を原料にした爬虫類用の人工餌です。
一粒1.5㎝くらいの乾燥したペレット(塊)が大量に入っているので、必要数を取り出して3分間室温くらいの水温でふやかします。
爬虫類専門店のスタッフさんからは、これを2,3日に1~2粒が目安かなとききました。
人工餌は食べてくれないカナヘビもいるのですが、一度、ピンセットで口元にもっていって唇をなぞってみて、ペロっと舌なめずりをするようなら、食べる可能性があるそうです。
常温保存OKなので、冷蔵庫保管の必要もなく、賞味期限も1年半以上あります。(店舗によるかもしれませんが^^;)
レオパブレンドフード60gは、私が測定したところ1gで約5.5粒(ペレット)でした。60gだと約330粒(ペレット)になります。
【餌】カルシウムを時々混ぜること
カナヘビの餌(コオロギや人工餌)には時々骨格形成に必要なカルシウムやそのカルシウムの吸収を促進するビタミンD3を振りかけてあげると良いそうです。
わが家はビタミンD3のことは知らなくて、カルシウムだけ大量に入った瓶を買ってしまったので(汗)、もう少し使い続けますが、もっと安くしかもこの2つが入った爬虫類用パウダーがあったので紹介します。
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【飼育環境】カナヘビはプラスチックケースの壁は登れない。でも、しっぽで支えて立つので脱走に注意!
カナヘビやニホントカゲは、手のひらに吸盤がついているヤモリとは違ってプラスチックのケースは登れません。
ただ、カナヘビはしっぽにもちゃんと筋肉(?)があるのか、しっぽで体を支えて立つことがあるので、プラスチックケースの高さには注意が必要です。
【飼育環境】カナヘビ飼育で使う土は燃えるゴミで捨てられる「ウォールナッツサンド」がおすすめ
さらっと前述したとおり、「カナヘビ飼育の土」はウォールナッツサンドがおすすめです。
とくにマンション等などに住んでいると土の処理って困ると思いますが、ウォールナッツサンドは、天然クルミの殻で出来ているので、そのまま「燃えるゴミ」として捨てられるのがなんといっても魅力的です。
しかもカビが生えにくいし、小さな虫も湧きにくい!
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カナヘビとニホントカゲは同居中!多頭飼育について
わが家のカナヘビは2匹ともメス、ニホントカゲだけオスです。
カナヘビとニホントカゲは同居が出来ています。
多頭飼育する場合は、相性もあると思いますので、最初は様子をよく観察した方が良さそうです。
ストレスを与えないように飼育ケースのサイズには注意が必要かもしれません。
隠れ家も2か所以上作りましょう。
鈴木製作所の特大サイズのプラスチックケースを使っていますが、幅43cmX奥行35cmX高さ27cmで、3匹くらいまでが丁度良いと思います。
カナヘビやトカゲにも性格がある!
カナヘビや二ホントカゲにも性格があります!
わが家のカナヘビは、サツキとレイナ。
ニホントカゲは、ランディと飼育係の娘が名づけしました。
カナヘビのサツキ(メス)は、警戒心が強めで、すばしっこく、隙あらば他の子用のコオロギも食べてしまうので体格も大きいです。時々噛みつきます(痛くはないです)
カナヘビのレイナ(メス)は、サツキよりも小柄で植物の上など高さがある場所でのんびり過ごすのが好きみたいです。
ニホントカゲのランディ(オス)は、カナヘビたちより更に一回り小さくて大人しいので、2歳の息子が手を伸ばした時でも逃げません(笑。こちらがちょっとドキドキ)。人間側が触りたい時に大人しく触らせてくれます。ただ、表に出ていることは少なく、たいてい隠れ家に隠れているか、土に潜っています。
【飼育本や科学絵本】カナヘビや二ホントカゲの飼い方などおすすめ4冊!
カナヘビやニホントカゲを飼育する際に参考にしたり、一緒によみたい飼育本や科学絵本を4冊、おすすめ紹介します。
カナヘビ飼育本『はじめてのちいさないきもののしいくとかんさつ』 飼育本としておすすめ!
『はじめてのちいさないきものの しいくとかんさつ』本の対象は、幼児~小学生です。
漢字にはすべてふりがなが付いていて、詰め込み過ぎず、少なすぎずの内容だと思います。
カナヘビの飼い方だけが載っている飼育本ではありませんが、一通りの「カナヘビ」情報が見開き2ページで載っています。
項目名としては「とかげ」とかかれていますが、ニホンカナヘビについての記載です。
飼育ケース内の注意事項(飼育ポイント)やカナヘビの特徴、暮らしや大きさ、卵をひっくり返してはいけないことなどが書かれています。
他に紹介されている生物を列挙すると…、
淡水の生き物として「さわがに」「ざりがに」「あまがえる」「かめ」「めだか」「おいかわ」「きんぎょ」。海の生き物として「やどかり」「あさり」「ひとで」。
いろいろな生きものとして、「とかげ」のほかに「やもり」「かたつむり」「だんごむし」のページもありますよ。
カナヘビ飼育本『その道のプロに聞く 生きものの飼いかた』 副本としておすすめ
『その道のプロに聞く 生きものの飼いかた』は、ある程度漢字が読める小学生以上に副本としておすすめです。
ニホントカゲを中心に「ニホントカゲ」項目で記載がありますが、カナヘビについては「カナヘビも同様に飼える」と書かれているくらいです。
ただし、これだけでニホントカゲやカナヘビ類を飼うには少し情報が少ないと思います。
ニホントカゲ項目の見開き2ページのうち、1/4は、著者のニホントカゲとの思い出話です。
筆者の松橋利光さんは、元水族館勤務の生きものカメラマン。
本を全体を通して、面白い写真や大胆な写真をふんだんに使った構造になっていて、眺めていて楽しい飼育本ですが、「文よりも写真を眺める」という楽しみ方になると思います。
カナヘビ飼育本『てのひらかいじゅう』トカゲ類比較の科学絵本として
『てのひらかいじゅう』は、幼児~小学生を対象にひらがなとカタカナで書かれた、「カナヘビ」「ニホントカゲ」「ヤモリ」を比較考察する科学絵本です。
記事の前半でも少し触れましたが、娘が何度も借りてきてついにわが家も購入した1冊です。(ちなみに上2冊も持っています)
『てのひらかいじゅう』の写真と文は『その道のプロに聞く 生きものの飼いかた』でもお馴染みの松橋利光さん。
ただ、目的がカナヘビやニホントカゲ飼育なら、個人的に購入をおすすめするのは断然こちらの『てのひらかいじゅう』です。
この本は本当に綺麗で迫力ある写真と3種のてのひらかいじゅう(カナヘビ・ニホントカゲ・ヤモリ)の欲しい情報がクローズアップされて書かれている印象があります。
カナヘビ・ニホントカゲ・ヤモリを見開きページでビジュアル的に「体の色や体つき」「前足・後ろ脚」「うろこ」「たまご」を見比べることができますし、「世界にすむトカゲのなかまたち」「見つけ方」「近寄り方」「持ち方」「飼い方」について書かれています。
また最後のページには大人も一緒に読むように漢字にふりがながあり、「日光浴の必要性」「冬眠させるときの注意事項」「たまごをうんだときの対応」が書かれているので、飼育本としても申し分ないと思います。
カナヘビ飼育本『うまれたよ カナヘビ』卵・幼体の科学絵本として
こちらは、カナヘビの卵から赤ちゃんが生まれて育っていくところが綺麗な写真とともに科学絵本になっています。
とっても愛くるしい赤ちゃんの写真がたくさんです。
わが家のカナヘビはメスだけなので、生まれる卵は全て無精卵…(オスがいなくても、卵自体は生まれるようです)。
無精卵だと、卵が凹んでいて綺麗な形ではないですし、この写真のように白色ではなく、黄色がかってしまいます。
まとめ
今回、カナヘビやニホントカゲの飼い方など、小学生の娘と試行錯誤して1年以上、死なせてしまうことなく飼育してきたわが家の飼育方法をまとめました。
最善ではないかもしれませんが、まだまだわが家も試行錯誤を続けていきます。
土やヒーター、生餌の大きさ、人工餌など私も色々試行錯誤した内容を書きました。
本記事で探している情報が見つかれば幸いです。